僕を取り囲む私を観察した不定期日記で自分は誰？

始業式

今日は始業式。雪降ってるよ。カメハメハ大王の歌には雨の時と風の時の行動指針はうたわれているけれど雪の場合については書かれていないよ。もしかして３番とか４番には雪の場合もあるのかな。僕の持っている『みんなの歌』には載っていない。どうすればいいの？カメハメハ大王。

雨の時はお休みで風の時は遅刻でしょ。なら残っているのは講堂爆破とか忘れたふりをするとか窓から覗くとか無数にあって分からないよ。

ふてくされて石を積み上げていると車にひかれた猫の生首が落ちていました。石の塔の上にその生首を乗せてみました。生首は雪の空を黙って見つめています。そのなんだか気高い姿を見て僕は思いました。寒いから家に入ろうと。

追伸

と書いたのは午前５時。午前８時には晴れていたので学校へ出かけました。今日から２０時まで使えるしね。あっと、今日は１７時から飲み会です。うひゃ。今日も札幌のどこかで変死体が見つかるね。

欲求果てしなく

スポーツ店の前にバットがたくさん落ちていました。８歳用と書かれた子供用バットは１メートルもなく、とても軽くて気に入ったので拾って帰りました。青いバットです。このバットで僕をジロジロ見る人のこめかみにパカンパカンと打ってホームランを出したら気持ちいいだろうな、と思いました。ブチブチッと血管が切れて骨が外れて頭が場外に飛んでいくの。うしし。でも、場外ってどこだろう。

どさっ

車にひかれた猫が地面に落ちました。車は止まって運転手が降りて自動販売機でコーヒーを買っています。バットで後頭部をガツンとしてみました。鼻血をぶーと吐いて崩れました。車をバットでめった打ちにしました。バットが折れて木の破片が僕に刺さって血が出ました。鉄パイプがほしいな。

ザ・我慢

始業式と言っても２０分間単位履修注意事項のことをしゃべっているだけでした。でも、無料で白衣のおばさんが検尿用のコップをくれたので僕は文句をいいません（みんなは９時に学校へ来させてこれだけかと怒っていたのです）。おばさんにもう一個ください、と頼んだら「人数分しかないの」と言われました。

４年生だし、もう大人だから我慢しました。我慢我慢とぎゅっと握った車にひかれた猫の首がもげていました。

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