夢だった。
冷たい飲み物を買いに外へ出かけた。
血を流した車にひかれた猫がふらふらと歩いて倒れた。立とうとしているが、やはり力つきて倒れる。
あの車にひかれた猫はさっきの僕で、これは僕が見ている夢か。
夢から覚めないままセブンイレブンで1リットル98円の麦茶を買う。セブンイレブンの駐車場で寝ながら買ったばかりの冷たい麦茶を飲む。車が一台も通らない。何の音もしない。夢だ。お金を払わなければよかった。
向いの喫茶店に車にひかれた猫がいる。蝿がたかっている。蝿の羽音がしない。夢だからか。動く気にならない。手が伸びてあの車にひかれた猫がつかめればいいのに。手を伸ばす。届かない。
けだるくて暖かいコンクリートの地面の熱を感じながら眠ってしまった。
ああ、これは現実なんだ。