心臓傷の血

ふとした拍子に心臓の傷が開いて体の隅々に痛い血が漏れ出して苦しみます。

例えば布団に入って全てがうまくいく想像をしてニタニタしている時にバックリ開いてベッドを血染めにします。

今もそうです。

口からどろどろ血が流れて皮膚の穴から血が噴き出しています。

目からも血が流れ出ているから世界が赤黄色くなっています。

血で髪がべったりくっついて目に髪が入るので髪をかき分けようとするけれども手も血まみれ痛くて上がりません。

今、開いた心臓の傷はあの猫の親子だ。

僕が突然土の中から出てきたから逃げ出して車にひかれた猫になったんだ。

子猫は無事だったけど親なしのままどこかに行ってしまったんだ。

音や煙を出して現れればあんなに驚かさなかったのに。

いったい僕には何ガロンの血があるんだろう。

枯れて死んでしまえばいいのに。