甘くて黄色いパンケーキ

12 月か。

寒いね。

寒さは僕を罰してくれているような気がして好きだ。

気がつかせてくれる。

だから食べかけのパンケーキを猫にあげる。

カラスがじーっと見ている。

もうパンケーキはないから僕の目玉をあげる。

本当は肝臓とかの方がいいんだろうけど取りづらいから。

って、できることだけするのは偽善かな。

どうせ家に帰ればテレビやヒーター三昧なのに。

そして飲み物は 230 円 Volvic オンリー。

しかも近所のファミリーマートでは売っていないから少し遠いサンクスで買って

飲み終えたペットボトルは近くのファミリーマートの回収箱に捨てているし。

あと拾った車にひかれた猫の最初のほうは埃を被っている。

それに名前もない。

でも言い訳させてもらえば僕は名前をつけないんだもの。

自転車やコンピュータや子供にも。

だから車にひかれた猫の数が多いから名前をつけない、ということじゃないんだよ。

でも CD を毎月 3 枚買うと曲のタイトルも覚えないじゃん、

と後から僕の肩をがっしり掴む僕が言う。

物理的な数が多すぎると精神的な数が減るよと。

後にいる僕をディスプレイ越しにこっそり見る。

ようやく肩から手をどかしてくれたのでお腹が空いたからパンケーキを買った食べた。

矛盾しているね。

と呟いたら確信犯なんだよ、とまた肩を掴まれた。

悪魔が言うから「ふん」と思うけど

もしこれが別の人だったら、と思うと確信犯なんだな、と思う。

けど悪魔が言うことだから「ふん」と思うよ。