夜行性心食感情

強大な孤独感に襲われ夜中に目を覚まし何度も「助けて」と呟く。

それでも孤独感は僕を許してくれないので枕の下に隠しておいたナイフで斬りかかる。

部屋中に渦巻く孤独にめちゃくちゃにナイフを振り回す。

飛び散る血で床も天井も壁も椅子も血まみれ。

よろけて転倒し部屋の隅の車にひかれた猫と目が合う。僕をずっと見ていたみたい。

血でコンピュータが壊れてしまったかもという不安で孤独感を押しやりコンピュータの電源を入れる。

よかった。壊れていない。

安心した瞬間に孤独に鷲掴みにされて猛烈な勢いで床に叩き付けられ気がつくと朝だった。

節々が痛い。

血まみれの下着を洗濯籠に入れてシャワーを浴びる。

自分の激しい心臓の鼓動が怖い。

コーヒーをカップの半分まで入れて少しずつ飲み干しすぐに洗う。

まだ暖かいコーヒーカップを冷たい水で洗うの好き。気持ちいい。

孤独感は僕に纏わりついているけれど朝日で少し鳴りを潜めている感じ。