まるでニンゲン

彼ら/彼女らはニンゲンだった。

どれくらいニンゲンかというと服を着、昼食後には職場のトイレで歯を磨き、

もしお金があれば何を買おうかと考えているくらいにニンゲンだった。

おまけに自分はドウブツだと考えていなかった。

そしてたまにアダムとイブのどちらが男か女かを混同した。

彼ら/彼女らにとって車にひかれた猫は気持ち悪いだけだった。それも次の日には忘れていた。