星屑コンクリート

スプーンでコンクリートの電信柱をほじっていたら

目の前で猫が車にひかれた。

運転手が降りてきて「君の猫か誰の猫か」系のことを聞いてきた。

首を横に振る僕のことを見ないでスプーンのことを見ているので隠した。

そそくさと車に乗って立ち去った。

ナンバーを電信柱に刻んだよ。

夜空に星がいくつか。

星屑は遠い石屑だよね。

車にひかれた猫にコンクリートの遠くから見れば星屑をまぶして持って帰った。