極の暁に

北極の本当に本当に白い雪上で何かの死骸が鮮やかに光るくらいに赤かった。

テレビや写真は視界が全てが入るわけではないから物足りない。

それを言えば音楽や映画や小説もそうなのだろうけど。

地平線とか水平線とかオーロラとか巨大な自然を見たい。

オーロラ、見たいね?

あと数時間か数ヶ月で死ぬ車にひかれた猫は TV で十分と言った。

寒いの嫌いだから本当にそうなのかもしれないし、

生きている間にどうせオーロラ見られないから不協和認知でそう答えたのかもしれないし、

今となればオーロラなんて TV で十分なくだらないものなのかもしれないし、

もしくは全てが同じだから TV だろうが実物だろうが同じなのかもしれない。

でも僕はまだオーロラとか見たい。