ほどよい暑さは静けさ

街にヒトが少なくて非日常。

無血虐殺が行われたみたいだ。

心なしか空が空虚じゃなく、なんだか世界が少し白い。

電車も空いているからボックス席で丸まって海まで。

仰向けで見た車窓からの景色は電線が上下のパターンを描く薄い空の色。

僕は何度海を見ても「海だ」と思ってしまう。

富士山ではそうは思わないのに。それよりも夕焼けを見てしまう。

下顎を忘れた車にひかれた猫が自動販売機を見つめていた。

ミルクはないからせめてコーヒーミルクにしようと思ったけれど糖分で口が臭くなるからジャスミン茶にした傲慢。

盂蘭盆は「うらんぼん」とも読むことを知りカプカプ笑ったよ。