某曜日の某掃除

カーペットを引き裂いたから所々フローリング。

フローリングだと涼しげだけど綿埃が目立つね。

車にひかれた猫の毛が混じったころころした灰色の玉。

掃除しないとな。

カチッと乾燥した板みたいな車にひかれた猫をレンガみたいに積み上げていく。

車にひかれた猫ってこうやって整然としていると違和感がある。

やはり街にぶらりと生きるように部屋の中でも散らばっていないとね。

並べ始めると盆栽というか生け花というか配置にこだわってしまったり。

そんなんじゃダメだ。自然にばらばらっといないと!

抱きかかえた車にひかれた猫をぼーんと投げ出す。

ゴミ箱に入ったり服の間に隠れたりふとんの下に潜り込んだり。

なんだ。前と変らないじゃん。

片付けないで掃除することにした。

そこらに転がっているにしても今までと違うところに違う車にひかれた猫がいるのが新鮮。