知らないことを思い出そうと黒くて白い記憶を突き進む。
うまくいけば自分の記憶を書き換えられる。
思ったことが過去になり未来にもなる。
なんだっけ。
そうだっけ。
もう何が何だか分からないよ。
部屋に散らばるのは車にひかれた猫。
アルバムは車にひかれた猫だらけ。
だからもっと車にひかれた猫を撮らないとな。
カレンダーはずっと先まで車にひかれた猫と書かれた予定で埋め尽くされている。
もっともっと先も車にひかれた猫にしないとな。
しゃべる言葉は「車にひかれた猫」だけでいいと思う。
書く言葉だって。
聞くことも。