学習性無気力に犯されない激しい感情。
皮膚に浮かぶ血管が盛り上がりすぎて痛い。
顔はどす赤く熱く頭が酸欠で頭痛する。
凄まじく荒々しく息は呼吸に喘いで苦しい。
足はガクガク震えるし目玉は飛び出して落ちそうになる。
そうなればなるほど意外と冷静。
だけど発する声は支離滅裂の怒声。
体中に煮えたぎる感情が赤黒い霧として毛穴から湧き出ているように見える。
握った拳はいくら打ち付けても熱いだけで痛くないから皮膚が破れて肉が飛び散って骨が見えても大丈夫。
激昂してい間に脳内麻薬が出ているのだろうな。
全能感、気分の高揚として思い出せる。
車にひかれた猫のことが天命でも呪いでも硬直でもなく、一部でもこの陶酔感のためだったら嫌だ。
でも必ず一部には入っている。硬直も。
天命や呪いは入っていないかもしれないけれど。
のようにネガティブに考えているだけだよ、と自分を騙そうとしている。
そういえば飛び散った肉が服に付着していてまだ柔らかかったからえぐれた部分をその肉で埋めてみたら数日後にはやけにつるりとした皮膚が生まれた。
でもその皮膚の端っこが引っ張られたようになっているし、肉も変に盛り上がっている。
なんてことを観察して逃げようとしている。
偽善は嫌いだけど偽悪は好きだからこんな暴露してみせるのかな。
躁の後に訪れる鬱で自分を貶めたいのだと思う。
それは猫の可愛さと血・糞・肉・片端・死の車にひかれた猫と似ている。