腕を折ったせいか妙に疲れて連日昼寝。
昼寝をすると夜は金縛りになるから嫌い。
でもここ数日は金縛りが早く終わるようになった。嬉しい。
そんな夜、金縛りが解けたかなと布団の上でぼんやりしていると部屋の違和感に気づいた。
車にひかれた猫が一匹もいない。
これが夢なら細部を見つめれば頭が混乱するはず。
でも好きな本のお気に入りの行も読めるし、
引き出しに並べた拾った石も綺麗にある。
だから夢じゃない。
立ち上がっているのに金縛りだ。
何かが体を這う感覚が気持ち悪い。
部屋の明かりの色が変に暗い。
だからまだ夢の中なのかな。
アルツハイマーや痴呆に気づかないように夢と現実が本当に分からなくなるのは怖いな。
夢で殺した死体があるのが嫌だ。