寝ていたら足を捕まれて飛び起きる。
目の前の固体の恐怖が僕の足を痛みもなく切り離した。
ドカンドカンと鳴る心臓に合わせて足から血が吹き出す。
ベルトはへなへなと空振り。
プラスティックの目覚まし時計では痛くも痒くもないようだ。
体に力が入らない。
うまくボールペンを掴み突き刺す。
ボールペンの先はボール状だけど体内にめり込むくらい突き刺したからようやく離れていった。
僕はどさりと横になり低い唸り声を長く上げる。
車にひかれた猫たちが目を黄色くしながら僕をざわざわと見ている。
これが犬なら慰めてくれるのかな。
そう思ったら 1 匹の猫が来てくれた。
行かないで行かないでと思いながら逃げないように身動き一つしないでいたら大丈夫だと思ったのか離れていった。
でも嬉しかった。これで眠れる。よかった。ありがとう。