太陽戦

部屋の中で一日中いじいじしていた。

そうしたら太陽が外に出て来いとねちねちと言う。

ボックスティッシュも空になったし外に出た。

今日の太陽は口やかましいタイプ。

皆知っていると思うけどいくら手で耳を抑えても声は聞こえてくる。

ここで耳を落としても聞こえてきたら脳を壊す以外は声を阻止する方法はないから耳は落とさない。

まぁ、両手でしっかり耳を抑えているので取れかけている耳も落ちないのだけど。

そうしたら地面の上の車にひかれた猫の首が取れかかっていた。

両手は耳だから足か口で拾うしかない。

「足蹴で葦毛で足毛でアシゲ」と太陽がうるさいから口で、と思ったけど虫が見える。

お尻で挟めたら、と冗談で一瞬思っただけなのにそれを太陽が囃し立てる。

馬鹿じゃない!できるわけないじゃん!子供みたい!

ガブリと咥えたらすごい味がした。

でも凄まじい味覚で聴覚が抑えられた。

勝ったから太陽は黙った。

でも僕が勝ったから恨んで何か機会があれば別の日の太陽が攻めてくる。