たまにここに辿り着く。
道路は右も左も地平線まで続く。
反対車線は延々に続く無限斜線で見えず無限台の車が走り続ける。
地平線の彼方から猫が無限にやってきて無限に轢かれていく。
( にゃーん。ぎにゃー。な゛おーーん。 )
わーわーと止めても僕の先と僕の後ろの猫が轢かれていく。
車を止めようと横断歩道の押しボタンを指紋が擦り切れるまで連打しても信号が変わらない。
車にひかれた猫を無限匹拾ってもまだ道路に無限匹いるから空も見ることができないし帰ることもできない。