あらすじ : 数年前に行方不明になった猫はイタリアにいて「ボンジルノ。イタリアにも車にひかれた猫いるよ」とだけ書かれたエアメールと航空券を受け取った僕は私と一緒にイタリアへ。
空港でエアメールは空気となり航空券は虚空へ消えた。航空職員を前に並べた包丁とイタ猫からイタ車にひかれた猫がイタ痛がっているかもしれないことを必死に脳内で説明。ずっと無言の僕と私を取り囲む職員たちはどなた。何故かエグゼクティブクラスで行けることに。
ちっこに行くときも横のニンゲンは足を引っ込めたり席を立たなくてもイける座席の広さなので足を切断するワイヤは使わずじまい。
飲み物メニューにシャンパーニュがあるから注文。向こうからおかわりはいかがですかと聞いてきた。ほかにもワインやビールも飲み放題。
ヘッドフォンはノイズキャンセラ付きだから付属するスリッパを履いて『007/慰めの報酬』『フロスト×ニクソン』『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』を観たよ?
和食が品切れなので洋食にして僕 ( プチトマト苦手 ) と私で分担して完食したら「洋食にしていただき、しかも綺麗に食べていただきありがとうございます」と言ってきた。最初、からかわれているのかと思ったけど、エグゼクティブだから幼児プレイ的なサービスか何かなのか ( ちっこちっこ言いながらトイレに行ったのを見られたから )。僕は S だから君が赤ちゃんか M になると N 極的にと真っ赤な顔して言いませんでした。
13 時間くらいのフライトだからエグゼクティブは快適。酔いも回ってぐっすり寝ていたらもうローマのレオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港だ ( ヴィンチ )。
あの猫がいないかなと出迎えロビーでうろうろうろうろうろうろうろうろうろうろ。紙にローマ字で日本人の名前を書いたいろんなイタリ人が僕と私が紙に書かれたそのヒトじゃないかと目をのぞき込んでくるから目玉を外す。
外はすっかり真っ暗でオレンジ色の人口灯だけがポツポツと走り狂う車の音。
猫は空港に入れないからきっとホテルで待っているんだ。
石畳の道をスーツケースの中身はいっぱいなのにガラガラと引きながらホテルを探す。ホテルどこ?雨が降ってきた。不安でうええええん。
お酒臭い体の大きなヒトがどこに行きたいんだと言う。ホテル名を告げると「Donation is important」( 寄付が重要 ) と言うからカツアゲ!( ミラノではカツレツが名物! ) と思ったら「Direction is important」( 所番地が重要 ) ということだった。イタリア英語か柳に幽霊を聴いた僕の耳か。
親切なアル中に別れを告げて雨が激しいから軒先で猫の歌を即興で歌っていたら白い布で肩を拭く老人が!これは地球の歩き方 588 ページに掲載されていた ( リア ) スリ師!と思ったら軒先から肩が出ているので水滴、水滴と言ってくれていたのだった。
ローマ野郎どもはドイツもこいつも親切だな!
ようやくホテルでバタンQ。ギリアムの『バンデットQ』の原題は帰ったら調べようと誓う ( Time Bandits だった )。
暗い路地でワイヤで首を絞めた。
ベッドで時差なんか関係なく爽やかに目を覚ます。シーツは僕と私の跡だけ。猫どこ?どこかの路地にいるのかな。
すごくいい天気。雲が入道雲的な夏の雲。イタリアの気温は日本と変わらず。ただ、大気が乾燥しているから朝晩は肌寒い。北のミラノ、ヴェネツィアは寒かった。
ホテルの朝食はよくあるコンチネンタルブレックファースト。少し違うのはチョコレートやクリームの菓子パンがいっぱいあること。イタリアの朝は甘いパンとエスプレッソが一般的とのこと。確かに街を歩くとおじさんたちが菓子パンを頬張っている。
ホテルから歩いてコロッセオへ。ここでライオン対ニンゲンの戦いを貴族や市民が眺めていたのか。ヨーロッパでの死刑観賞や、ネットの祭りとか変わらないものだな。
殺ッセオのその横は政治と宗教の中心広場であったフォロ・ロマーノ遺跡。アウグストゥスの家とかあったよ。
途中、狼の乳を吸うロムルスとレムスと一緒にミルクを飲み、トレビの泉を目指す。
ハラヘッタ。
海外では最初の食事や床屋が緊張する。とりあえず立ち食いピザ屋へ。カウンターに並ぶ様々色々なピザを自分が食べたいサイズを伝えると暖めなおしてくれる。
トレビの泉の淵にはびっしりとヒトが座り、誰かが抜けるとまた誰かが座る。泉にダイブしないか両脇に警察が監視していてよく笛を吹いていた。トレビの泉のすぐ前には教会があって、入り口に女乞食、そして鉄柵には恋人たちによる南京錠だらけ。南京錠は Padlock。Pad は猫とかの手。
トレビの泉の中に猫がいなかと手で探すけど笛を鳴らすだけで近寄ってこない警官みたいなものだ。水の中で水をぎゅっと掴む。
ここがローマの休日で有名なスペイン広場か。ここも一段ごとにみっちりと座るヒトたち。時空の隙間を見つけて僕と私とで座る。横に猫がいたらな。
近くのマクドナルドがあの赤と黄ではなく、街の景観に合わせてか燻し金の背景に白地。こっちの方が I'm loving it. ( Hate! Hate! Hate! )
そうだ。ジェラート!タルトゥーフォが有名な Ciampini へ。ピスタチオ味が。定番で各地のジェラート屋にあった。
水のペットボトルの値段は場所によるけど 1 ~ 2 ユーロ ( 空港では 2.5 ユーロ ( 1 ユーロは 137 円 ) )。でもスーパーなら 0.25 ユーロ。ワインが 8 ~ 20 ユーロでいろいろと揃っている。ワインオープナーはどこと聞くと「レジ!レジ!」。通じてないのかと思って 1 リットル 1.75 ユーロの赤ワインと白ワインの紙パックを買う。安すぎる。レジの手前にワインオープナーがあった。
コロッセオで拾った石を頭にめり込ます。
曇り空。イタリア旅行中は晴れの日が少なくて曇りがち。そして時々雨や強雨だった。そういう年頃。
コロッセオ近くの真実の口へ歩いていく。
屋根に八木アンテナの八木部分をはずして垂直にしたアンテナがいっぱい。rain で lain みたい。
真実の口は小さな教会の壁に。まだ開いていなくて数人が待っていた。でも僕が並んだらすぐ開いた。
壁にどーんとあるのかと思ったら両手を広げたよりは広いくらいの壁に「うー」と口を開けている。右は壁で、左は鉄柵。各地の言語で書かれた募金箱が 6 つ並ぶ ( 0.5 ユーロ指定 )。何故か日本人向けだけは「ありがとう 有り難う アリガトウ」と書かれている。
真実の口は目にも鼻にも手を突っ込めるよ。手以外も。
順番に並んでいるときにずっと「本語日本語日本語日本語日」と私と談笑していたら前に並んでいる二人組の女の子が振り向いて「あ、日本人だ」。同じ所から来たヒトに一目ぼれもしなかったし、連絡先を渡せばよかったなんて後悔もしていません。ギリギリギリ ( お土産のミニチュア真実の口を擦り合わせる音だよ? )。写真を撮ってあげてバイバイ。猫猫。
真実の口からバチカン市国へ。
歩くには遠いと言われたけど、横に流れる川が面白くて爆笑しながらのんびり歩く。日本と同じ鳩や雀、鴎はいるのに、烏と猫を見ない。僕が来ているから隠しているのかな。少し寂しい気持ちになるけど、石造りの街並みが楽しかったからいいです。腹よじれる。
バカチンのキューポラへはエレベータに乗った後に体が斜めに錯覚する階段を上がってバカチンを上から眺める。次にバカチンの下から上を眺める。だからバカチンの郵便局に行って「ボンジルノ。イタリアにも車にひかれた猫いるよ」とエアメールする。0.85 ユーロ。1 週間くらいで届いた。
チカバンはすごかった。でかい空間が吹き抜けでぶっとい柱がどすんどすんと並んですげえ彫刻がカバチン、カバチンと埋め尽くしまくり。バババンは歩き回ったから足がじんじんしたからババババで少し座れそうなところで結構休みました。
ピエタ…。街ではよく NOVITA をよく見たよ。NEW という意味だった。テレビでドラえもん殺ってた。イタリアではのび太の名前は何か確認するの忘れた。( 調べたら Nobita のままだった ( アメリカではポケモンのサトシが Ash という名前だったから ) )
バチカン帰りだから鶏を丸ごと使った悪魔風を食べる。両足が悪魔の角みたい。よく切れるハサミで骨をバツバツ切断して腿肉や手羽先を堪能。イタリア中は毎晩赤ワインを一本飲むことに。食事と赤ワインが合いすぎる。僕はすぐ酔うから私がガブガブ飲んだ。
秘密道具でバチバチしてカンカン。
バチカン美術館に寄ったら日曜日はお休み。休館を知らずに来たであろう数人が可哀そう。特に呆然とした老人。寿命が寿にあらず。
午後はサッカーを見に行った。すごい雨。
試合前にスタジアム前の The River Cafe に期待しないで入ったけど、ピザとビールが最高にうまかった。
横にいる 3, 4 歳くらいの子が意味も分からず「トッツィー!」と何度も叫んでいて、前に座る観客が微笑んで振り返っていた。
1 つしかないものが 2 つあり、2 つあるものが 1 つしかない僕に興味を持ってか凝視されるので微笑みを真似してみたら笑って荷物などに手を伸ばしてきた。母親もにっこり。これ以上どうすればいいのか分からないのでサッカーに集中するふりをして猫のことを考える。
ゲイのカップルがスーパーでぶちゅちゅちゅーとキスしていた。
本屋に MANGA というタイトルの本があったから立ち読みしたら日本漫画のいろんな性描写が載っていた。日本ではプレミア価格の The Watchmen が売っているけどイタリア語 ( 映画『The Watchmen』のニクソンはやけに鼻がでかかった )。
サッカーボールのように蹴りまくった。
朝 5:30 に起きて 7:19 の電車で。寝ている私を起こす。
朝早いのでどこも開いていないから膜で朝ファックする。オレンジジュースが Minute Maid の瓶で出てくるくらいで同じ。
ホテルのチェックインで Obara と言ったら Obama とか言ってる。ホテルのヒトはまずいだろと協議。
天気が悪くて青の洞窟に行ける確率は 30% と言われたけどもちろん快晴。ゼウス、でかした。
11:10 発の船に 1 分前に着く。待たずに乗れて楽。そういえば天気予報は軍服を着たおじさんが犯ってた。
午前中の天気が悪かったせいか空いていて青の洞窟内で二周した。青の洞窟の入り口はこんなに狭いのか。
ケーブルカーで山の上に。ブランドショップがいっぱい。帰りは歩いて降りる。途中の家々の玄関の表札に絵が描いていあるのだけど、どれも違う。オレンジのある家ならオレンジだし、漁師の絵は漁師なのかな。編み物や犬とか。あとミミズがよく死んでた。
帰りの船ではブラジル人の子供が相手の手を叩く奇妙な遊びをしていた。
夜はマルゲリータを発明した Brandi へ。大皿大のピザだけど油っぽくなくペロリと食べれてしまう。旨い。
22 時くらいになって暗くなって迷った。安全そうなヒト見つけてはあいつはまじ危険、という遊びをした。猫の目はどこにもない。地下で集会でもしているのか。
電車に備え付けられていた窓ガラスを割る用の赤い奴で。
電車を間違えて 40 分で行ける所を 1 時間 30 分くらいかかってポンペイへ。私がボンベイとよく混同していた。いつも混同している。でも話せるのが私だから僕は黙って歩く。
あ、そういえば 4/18 から 4/26 は「イタリア文化週間」でいろんな施設が無料に ( 除く教会 )。例年は 7 日間なのに今年は 9 日間も。美術館も含め、このポンペイも入場無料で入れてしまう。いい習慣。いいい習慣。いいいい習慣。いいいいいいいいいい。
ポンペイでは野良犬があちこちで昼寝している。誰もいじめないからリラックスしている。よかったね、よかったね。
途中、結構な雨が降ってきたのでポンペイの屋根つき廃墟へ。犬も部屋の中でお昼寝。足をピクピクさせてた。
埼玉に一年間留学していた人もいた。静かそうな人。一人だったし一緒に歩きたかったのかな。
家は結構狭い感じ。かまど台に色とりどりの石を埋めたりして生活が見える。
ニンゲンの石膏以外にわんこの石膏もあったよ。
ポンペイは広くて歩き疲れた。ずっと何か言っているけど聞かないふり。
夜のレストランでウェイターにウィンクされる。あわててウィンクし返そうと思ったら目玉が落ちてウェイターも店もイタリアもなくなっていた。着けたらあった。
そういえば男同士でも出会うと抱き合って頬にキスする風の挨拶するものな。猫は雄でもするけど。雄猫の息子、って言わないな。
ナポリタンなスパゲッティはないけれどナポリタン・アイスクリームならあった。ピーマン、オニオン、ソーセージかと思ったらバニラ、チョコ、ストロベリーが一つのカップに入っているものだった。
串刺す。
ナポリからフィレンツェへ向かう電車の向かいに座ったスーツ (45) が Nokia のケータイを横にしたり縦にしたりといじりまくりで落ち着かない。トイレに行くならチャンスがあるのに席を立たず。
ホテルはフロントの 3 階ってどういうことよ。スーツケースを抱えて階段を上る。かなり古いホテルで宿主はモーツァルトが何度も泊まったんだよとモーツァルトの本を見せてくれたので『アマデウス』みたいにキキキッと笑ったらサリエリみたいな複雑な顔してた。
ベッドのスプリングがキーキー!シャワーの湯量が少ない!水がなかなか流れない!しかも鍵がカードじゃなくて重いキーホルダーが付いた本物の鍵!でもモーツァルトも泊まったからいいか ( コロリと騙され )。
斜めの塔が見えてきた!手が中に舞うヒトがいっぱい。
時間単位で何人入れる、という仕組みなんだね。ギリギリですぐに入れる時間に。わーい。
鞄を預け、293 段の階段を上る途中日本人名の落書きを発見したりして頂上へ。ガリレ○・ガリレ○みたいに車とヒトを同時に突き落とす。
フィレンツェに巻き戻してサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂横の 414 段のジョットの鐘の階段を上る。
今日はよく階段を上る日。
ダンテが『神曲』で「わが美しき聖ジョヴァンニ」と讃えたサン・ジョヴァンニ洗礼堂を見る。あれ、カムパネルラ。猫は?
夜は T ボーン・ステーキやウサギのから揚げなどのトスカーナ料理を満喫。
皮膚を剥ぐ。
アカデミア美術館でダビデ像を視姦。先端巨大症のように手足が大きい。無料で入れるせいか中学生たちがデッサンに来ていて、彼の皮を被ったペニスをくすくす笑いながら描いているのを写生。
アカデミア美術館斜め向かいの土産物屋の両替が No Comission でよかった。他の CHANGE では手数料が 19% 超えていたりするから。
午後はウフィツィ美術館へ。ここは前日に予約すると並ばなくていいよ。
時代順に並べられているけどクラナッハの『アダムとイブ』な感じの中でボッティチェッリの『プリマヴェーラ』や『ヴィーナスの誕生』、ダ・ヴィンチの『受胎告知』とかずば抜けている。『ウルビーノのヴィーナス』はエロいエロい。一週間以上射精していないものな。何百とみたけど皆包茎?
Wikipedia のメドゥーサの項にある絵は実際に盾に描かれてペルセウスの神話通りなのか。
昨日は階段の日だったが、今日は歩き回りで二重の意味で立ちっぱなしの日だ。少し休むと足の裏がじんじん痛い。猫は痛がってないかな。
外は小雨。ヴェッキオ橋帰りに雨が上がり、二重の虹が。何度も振り返り虹をぽかーんと見ていたら何人からもラッキーね、ダブルラッキーねと声をかけられる。虹を見るとラッキーという文化なのか。僕は家で太陽を背に霧吹き噴霧で虹を作ってよく眺めているよ。
夜は Mamma Gina へ。チーズに包まれたパスタみたいのがべらぼうに美味かった。
そういえば昼はカルボナーラ。イタリアは生クリームを使わないんだね。ベーコンの香ばしさが絶妙。
あとイタリアにはその店のワインがあって、樽や箱買いしていて安い。ごくごく。
自家製ティラミスとか最高。
ああ、このホテルは水はけが悪かったんだ。オナニーは我慢。疲れ果てているのに、疲れ果てているからか早朝こすれて目を覚ます。見ていた夢は体が街で見かけた Dior のモデル。脱がしていないから体が分からないからだな。顔は猫。起きて笑う。
疲れているせいか逃げられそうになるが石壁と石畳を利用。
ユーロスターでヴェネツィアへ。電車の一等車の印が 1 ではなく 1a になっている。なんだろうと思ったら 1 は革張りのシート。客は誰もおらず、警官が談笑。がっはっはっ。
スーパーでグリコがポッキーを MIKADO という名前で売っていたのを食べようかと思ったけど食べないよ!
ああ、ここがアドリア海の真珠、ヴェネツィアか。ヴェニスと別かと思ったら英語読みなだけだった。あと球状じゃなくて街だった。
両隣が隙間のない家で ( 家が繋がっている? ) 本当に迷宮みたいだ。伊藤潤二の『うずまき』を思い出す。
だから壁には黄色の看板に書かれた Rialto や San Marco を辿って行く。運河が縦横。楽しい。
サン・マルコ大聖堂は巨大。向かいの塔に登る。頂上は鐘のある部屋でヴェネツィア一望。17 時になり鐘が鳴り響く!凄まじい音!一同耳を押さえて笑うしかない。貴重な体験。猫ならどうするんだろう。音のないところに逃げようとするかな。
サン・マルコ大聖堂は閉館していたのでまた明日。
仮面をつけて。
いつもはピュッピュツ♪て飛ぶのに重くボタボタッて落ちた。
水上バスの一日券で乗り回す。各都市間のユーロスターを除けばバスとかチケットの確認がない。
野菜や魚市場を眺めてサン・マルコ大聖堂へ。
サン・マルコ大聖堂横のライオン象横の路地に無料で荷物を預かるところ ( 椅子の上に仔犬が二匹いた ) があるから、ここで荷物を預けると旅行が楽なライフハック&スラッシュ。
バチカンに負けない豪華絢爛さ。信仰篤きヒトは出口で十字をきっている。何かの声が聞こえた気がするけど友蔵だったかも。
今日はイタリアの祝日、サン・マルコの日だから広場を市民楽団がテケリ・リ!テケリ・リ!と演奏している。
ムーア人の時計塔は 24 進法。5 分毎に分が置き換わるのを目撃。何を言っているのか自分でも分からない ( 僕は分かるよ! )。
水上バスの終点リド島へ。ここが『ヴェニスに死す』の舞台。映画ではコレラだったけど、現実世界では新型インフルエンザ ( H1N1 ) が流行中。ゲラゲラゲラ ( 船の席を奪おうとするヒトビトへの嘲笑 )。
ロブスターと、そのパスタを食べる。カニフォークで悪戦苦闘。家なら手でほじほじするのに。猫は本当に綺麗に魚を食べるよなぁ。ほれぼれ。
すっかり暗くなって駅の道順案内看板を見失う。他の観光客もいなくなってしまった。星もほとんど見えない。黒い道に黒い家に黒いヒトが黒い白目で黒い口を開けるけど黒しか見えない。仕事帰りの現地人を捕まえる。right-o, straight-o と語尾に o が入り気味。道は曲がりくねるから説明が難しそう。and then で思いっきり息を吸ったのが可愛い。
ジェラートと一緒に運河に沈める。
イタリア旅行も明日が最後だから今夜がイタリアでの最後の晩際。どっちがユダか言い争うが結果が出ても意味がない。
朝 4 時に私に起こされて出発。
「最後の晩餐」は予約が必要で 9:30 からの現地ツアーを組み込んでいる。電車は 8:20 に着く予定。
今まで時間通りだった電車の到着が 15 分くらい遅れる。
スーツケースを預けようと思った駅の荷物預かり所は金属探知機の故障で受け付けられず。
ツアーコンダクターが何か妙案あるだろうとスーツケースを抱えてツアー待ち合わせ場所へ。
待ち合わせ場所が見つからず、ツアー出発 10 分前にようやく発見。スーツケースはバスに預ける。
スフォルツェスコ城の紋章を左右逆にしたのがアルファ・ロメオのエンブレム。猫?猫?これがサインなのかな。
車にひかれた猫を探しているのにツアーだからちゃっちゃっと次へ行く。探させない作戦だ。でも移動時間とかでイタリアの疑問をいろいろと質問して解決。「ここはイタリアですか?」
そして「最後の晩餐」へ。湿度管理のために扉は二重構造。一度部屋に入り、第一の扉が閉まらないと第二の扉が開かない。
これが…。大きく感じる。パンが乱雑に置いてあるのは混乱の暗喩かと思っていたけど、適当なイタリア式かもな、なんて考えたり。
ヴィットーリオ・エマヌエーレ 2 世のガッレリアへ。いわゆるアーケード商店街。でもプラダ本店や、世界に 2 つしかない 7 つ星ホテルがある。だからマクドナルドも黒に金色のロゴになっていた。で?
ガッレリアの中央部に雄牛のモザイクがあり、局部がへこんでいる。ここに踵を入れて回転するともう一度訪れることができるとか。トレビの泉みたい。多くのヒトが一回転だけど、健康、愛、金を祈願して三回転するという所が気に入った。でも何だか自分のも踏みつけられる錯覚に襲われる ( レイプ )。
ガッレリアの天井は東西南北に新大陸アメリカ、中国、ヨーロッパ、アフリカが描かれ、その構想もまたよし。
昼はミラノ名物の揚げパン ( 中はトマトとモッツァレッラ ) を食べてサッカー観戦。ベッカムとカカが出て、後半ロナウジーニョが出た。
Di Gennaro でヒレカツを喰う。でけー!うめー!あと、胡桃ソースの肉詰めパスタも絶品。生ハムも。
発炎筒を詰める。
イタリアも今日が最後。チェックアウト後、コンセルジュ君に荷物を預かってもらう。
ミラノ大聖堂もどでかい。500 年かけて作ったとのこと。そのため、前と後ろではステンドグラスや彫刻の感じが微妙に違う。
頂上には金色の「小さなマリア像」と呼ばれるマリア像が。数センチにしか見えないけど 4.5 メートルある。指で大きさを測って潰す。指を離すとそこにいた。不死身か。
SALSICCA というソーセージを挟んだサンドイッチを食べる。塩味きいてて美味い。イタリアは料理が美味い。ただ野菜は別途注文しないと摂取できない。付け合せがズッキーニのフライなんだもの。
昼はパルマ産燻製ハムと、モッツァレッラとやはりハムの入ったカルツォーネ。横の女性二人組みがゴルゴンゾーラのピザを持て余しているように見えたので交換を申し込む。一人はイスラエル人で豚肉が入ったのは食べられないので何か悪いことをしたような。最後だから赤ワインのハーフボトルを飲む。ビール一杯で顔が真っ赤になるので 15 時くらいまでずっと顔が真っ赤のままだった。
ダ・ヴィンチ像や休館のスカラ座を眺め 21:40 発の飛行機に。
モルタルに埋める。
機内で時間潰しに『イエスマン “YES"は人生のパスワード』 ( Yes is the New No が面白い )『マーリー—世界一おバカな犬が教えてくれたこと』を観る。
16:20 頃到着。
税関職員は全員マスクを着用し、熱や咳がないか問診表を書かされる。
イタリア旅行は幸運の連続だった。
帰宅し、メールチェックをすると 20 日から今までのメールが容量制限を越えて受信できていないことを知る。悪運の反動か。
エアメールが届いていて見てみたら汚い字で多分「ボンジルノ」。
「総括」といえばリンチだよね。
車は『ミニミニ大作戦』 ( The Italian Job ) ではないが 69 ~ 79% がミニな感じ。駐車場はあまり見かけず、道路に隙間なく停めている。車にひかれた猫が挟まっていないかチェックしていたのが僕。
ベスパをよく見た。と私。べスパって?と僕。バイクだって猫轢くから注意した。
横断歩道があまりないから道路を横切る。でも車はヒトを見ると減速する。これは車にひかれた猫が生まれずらいのではないかと思うが、猫が道路を渡る場合は困りそうだから猫が少ないのかもとも思った。
よく一人じゃそんなに食べられないよ。と言われた。確かに量がすごい。でも、金儲けのために出すということがしないのが偉い。一度、もう一人いるの?と聞かれたときはドキリとした ( 鞄の中の猫を奥にずらす )。
エアメールに航空券が付着していたから 4/16 からイタリアに行ってきます!