息もできないほどに

細く冷たい指が僕の首に這う。

くすぐったいけれど全身の毛が立つ気持ちよさ。

その指に力が入り熱くなってゆく。

冗談かと思った。

恐ろしい形相なら振り払うけれど、

美しい顔のままなら絞殺されてもいい。

でも無表情だと車のフロントみたいだ。

猫が最後に見る光景がそれだ。

車にひかれた猫!

睨み付け、最大の力で絞め殺す。