2022/10/03
上空が明るくて夜空を見上げる
無音の花火なんだろうか
違うな
夜空いっぱいにどれも見たことのない模様が広がっていた
抽象だったり幾何学模様だったり万華鏡みたいだったり
こんなのはじめてみた
車にひかれた猫を拾うことを忘れてしばし眺めて見惚れる
でも車にひかれた猫を拾わないとと地を這う
けど頭上で色が爆発するので見上げる
夜空すべてが目玉になって血走った瞳で僕を眺めたと思ったら
見たことのない曲線の数億の文字で埋め尽くされ
それが直線の交差する線に変わり
その道筋をさまざまな色が駆け抜けていったり
美しいと思ったら
おどろおどろしくなって荘厳に変わりデタラメに点と線が走り回って急に面になったり
どれも見たことがないし、繰り返しがなく常に新しい何かを見せてくる
だから見逃すと二度と見えないんだろうけど車にひかれた猫を拾わないと
窓からや外に出て眺めるヒトたち
明るいのはいいけれど目まぐるしく明るくなる光は目が疲れて車にひかれた猫を探すのには邪魔だな
夜明けの時間になっても太陽は登らず昼になっても騒乱の天体ショーを繰り広げている
ニンゲンたちは心配しだしている
なんだかざまあみろという気持ち
不安と怖れで苦しめ
僕は車にひかれた猫を拾うから