ちょっと狂う

2023-6-11

ブレイディみかこ「3回目のコロナ感染、後遺症でプチ認知症に。締め切り、支払い、契約の更新…失念のオンパレードに悩まされて」 連載:転がる珠玉のように「世界の終わりとブレインフォグワンダーランド」第35.5回|話題|婦人公論.jp

冬の終わりに3回目のコロナにかかった。高橋源一郎さんとリモートで対談した3月初めにようやく熱がさがったぐらいの状態だったので、「3度目です。もうプロです」と笑っていたのだったが、なんとそのときの動画を谷川俊太郎さんがご覧になったという。いま岩波書店の『図書』で谷川さんとの往復書簡を連載しているのだが、谷川さんからのお便りに、わたしがあんなに笑う人間だとは思わなかったと記されていた。あそこまで笑っていると深読みしたくなる、という実に鋭い洞察も添えて……。

さすが谷川さん

見知った人ならいつもと違う笑いで気づくことがあるけど

はじめて見るヒトの笑顔や笑いでも大丈夫かなということがある

通り過ぎるだけのヒトだと答え合わせはできない死

笑わず鳴かず動かない車にひかれた猫が笑い続けている

どうしたのと聞いても問題ないの一点張り

僕だと解決できないから言ってくれないのだろうな

聞き方ややり方がまずいのかもしれないけれど思いつかない

楽しくて笑っていると釣られ笑いしちゃうけど

この車にひかれた猫の笑い声は胸が苦しむばかり

無力さにひきつった笑いをしたら車にひかれた猫が笑いやむ

笑い病む