海と部屋の話

2023-8-23

車にひかれた猫のほこりを払って少し不思議な話を聞いてもらう

これは記憶にないんだけど

僕がちびっ子の時にほかのちびっ子たちと海へ

波は穏やかで浅瀬でぱちゃぱちゃ遊んでいたら僕だけ波にさらわれあっという間に沖へ

大人たちが騒然としていたらすぐに波で元の場所に戻ってきたとのこと

それが理由でスイミングスクールに通うことになった

集団ヒステリーじゃない?

ちびっ子から少し大きなびっこになって巨大な船で旅行

僕が船から落ちたと見知らぬ人たちが大騒ぎ

そしたら僕は普通に甲板で拾ったメダルで遊んでいた

複数の見知らぬ人が見間違いじゃないと主張

僕は偶数器官が奇数で、奇数器官が偶数なので覚えやすいんだよね

ほかに落ちたニンゲンがいないかの確認大変だったとのこと

集団ヒステリーじゃない?

さらに大きくなって波が高い外海でボディボードで遊んでいた

普通に波に乗ったら信じられない速度が出て浜辺に打ち上げられて腹で砂浜を 2, 3 メートルまっすぐ進んだ

その夜、赤い小さなブツブツがヘソから胸にかけて、人工的な完璧な形の長方形の範囲で発症

砂で擦ったにしても、クラゲにしても、こんな見事な長方形にはならないよねと

だから長方形の何かを押し当てたアレルギーじゃないのと(砂浜にポイ捨てられた何かとか)

あとボディボードであんな速度は見たことないとも

あなたが知らないだけど、そんなこともあるんじゃないの?

なのでこれらは不思議な話じゃない

僕は初回訪れた時だけ建造物の存在しない部屋に入ることがある

最初は親せきの家でかくれんぼをしていて

縁側におじいさんがいてすぐに出たけど、そんなニンゲンも部屋もない

服を買いに行ったデパートで部屋に

警備員に似たおじさんにここに入っちゃだめだよと優しく追い出される

正規の警備員と服が違うし、そんな部屋がない

それとある施設で僕が行方不明な時も部屋に入っていた

その部屋には眼鏡のおばさんがいて迷子?と優しく聞かれて恥ずかしくて飛び出したら探していたと

トイレということにしたけど、いなかったしすれ違うはずはないと何度も言われた。部屋のこと嫌いなニンゲンには言わない

それと僕が落ちたと目撃された船でも

その時も探検をしてい部屋に入ったら白いヒゲの船長っぽいニンゲンがいて

メダルのリングを拾ったけどリングがない話をした

その後、部屋を出たら甲板でメダルを拾って、メダルのキーホルダーができた

見せようと思ったけど部屋はない

大きくなってからは初訪問の建造物の部屋を探検しなくなった

だから最近は存在しない部屋に入っていない

辿り着けない部屋は共通点があって

ドアが少し細くて、優しそうなニンゲンがいるところ

それとなんだか思い出みたいに全体が光ってる気がする

車にひかれた猫には部屋の話をせず、海の話だけをした

そしたら車にひかれた猫が「海からやっぱいらないと戻されてない?」と

陸からも空からも社会からもいらないと言われているのにとウっとしてしまった

でも船の部屋はなんだろうなと思って

あと、僕が死んだ夢を見たといろんなニンゲンにちょこちょこ言われる

言われると、その時は僕は夢で知らない部屋に入ってる気がするんだよね

でもさ、これは小さいドアを見つけても大人だし入らないし

小さい頃の記憶違いなんじゃないかな

何人かは確認できるニンゲンいるけど確認しずらい状況だし

だからそれをいいことに勝手な話をしているんじゃないかな

そういう意味では不思議な話は何もない

だから明日も不思議な話をする