2023-8-18
車窓からゆっくり過ぎる青い海と真っ白で見事な入道雲を見続ける
平らな雲底の温度と上昇気流に思いをはせる
小さい頃、クモハナニ?と聞いて水の小さな粒だと説明を受けてもさっぱり分からなかった
食べ物の湯気やお風呂場の天井の水滴が雨と言われても雲とピンと結びつかず
今は気圧や温度で夏と秋の雲の形の違いが分かるし
不思議なことはないのだけれども、それでも不思議で魅力的
3 キロメートルや 12 キロメートルくらいのラファエロやボッティチェリが描いたみたいなベタな精霊たちが雲を作ったり
小さくても富士山くらいの大きさで Morrowind という古いゲームに出た移動に便利なためか不快ではない巨大なノミ状の Silt Strider みたいなのも闊歩。透明な
十数人、十数柱、十数体といて巨大だけど雲みたく音がなくゆっくり動くから風景の邪魔にならない
建物で雲が見えなくなったので知らない駅で降りて知らない道で車にひかれた猫を探す
車にひかれた猫を見つけて拾おうと思ったらさっと雲が影を作る
まるで悪戯をされたみたい
空を見上げると長さがバラバラの角が何十本も生えた赤黒い蜘蛛みたいな顔の巨人がニカッと笑ったように見えて僕は嬉しくなって元気に手を振る
空に手を振る僕を周囲のニンゲンたちがジロジロ見るので嫌だしなんだか恥ずかして逃げる