2024-02-27
数日雨
雨だからこそ遠くまで行く
車にひかれた猫を拾ったけれど家に戻らず進む
また車にひかれた猫を拾って家から離れていく
家に戻るのが面倒な距離に達する
家に帰りたいけれど雨に濡れて進む
黒い車にひかれた猫
白い車にひかれた猫
赤い車にひかれた猫
腐っていたりカビていたら
緑の車にひかれた猫がいるかもね
黄色い車にひかれた猫は?
体液で黄色く?
眉毛とまつ毛もすべて濡れて雨になって雨が目玉に流れ込む
汚れた雨で目が痛い
雨に濡れながら雨が残した青空色の車にひかれた猫を思い浮かべる
水色の車にひかれた猫
水玉の車にひかれた猫
雨中は雨雲で太陽が隠れているから
地面はすべて黒く
壁々は灰色
水たまりの波紋は黒く、どこかにある光で波の輪郭は白くお葬式みたい
車にひかれた猫は濡れて余分な重さ
体力はあるけれど足の裏が痛くて進めない
晴れれば雨は大気や海へ
僕と車にひかれた猫に別れを言うかなと耳を澄ませる