頭がくらくらする。寝すぎだ。部屋のバックスバニーがウィンクしてカテーンが笑っている。バックスバニーなんて僕の部屋にあったか?足元を季節はずれの巨大ヒルが這う。僕の部屋、悪魔か何かに乗っ取られてパーティ会場になっているみたいだ。どうしたんだ。夢の続きを見ているのか。なんかチカチカするよ、この壁。外の冷たい空気を吸ってこよう。
外もたいして変わらない。なんだかビルビルしている。大々的な除雪作業をしている。トラックとか除雪車がやって来て、道に侵出した雪を除雪していた。僕は動く人と車を見ていた。立っていると足が冷たくなるので足踏みをしていた。こうするといいと何かの本で刑事が張り込む場面に書いてあったのだ。
相変わらず人はガーガーピーピーと言い、車はウィンウィンと言っていた。
ブルドーザーが雪をすくいあげた。ぼろぼろと雪がこぼれている。
あ。車にひかれた猫が転がり落ちた。
僕は走っていってブルトーザーの下に落ちた車にひかれた猫を拾う。警備員の人が「あぶ…ガガガ…ピー!!な…い」と言った。何かの呪文だったのかも知れない。僕の手の中の車にひかれた猫が融けていった。