僕を取り囲む私を観察した不定期日記で自分は誰？
月のうさぎ
丸い月の黒い点。餅をつくうさぎには見えない。しかしレアだな。うさぎはいいとして「餅をつく」はかなりキていると思う。でもあの月の黒い点は僕には何の形にも見えない。強いて言えば車にひかれた猫の飛び散った血が月まで届いて古くなって黒ずんだ、というところだろうか。
ヘラ
内臓ぶちまけ車にひかれた猫が道路に落ちていた。うう、爪を切ったばかりだからコンクリートに落ちた肉片とか拾うの爪が痛いんだよな。爪が伸びていれば楽に拾えるのに。爪と指がコンクリートにあたって痛い。タイヤに踏まれた血管がコンクリートにべったり付着してどうしても取れない。ない爪を立ててカリカリはがす。メキ。
イェーイ。爪が剥がれたぜー。うふふ。
ギエー。むかつくー。イライラだーっ。
僕は爪剥がれても痛くないんです。特異体質なのかな。濡れるとしみて痛いけどさ。でも剥がしても痛くない。でも爪が剥がれると何故かむかつく。イライラするんです。ムキーッ！！
あ、そうか。この一枚まるまる剥がれた人指し指の爪を道具としてへばりついた車にひかれた猫の血管を剥がせばいいんだ。爪ヘラとして。あ、このいい考えでいらつきが解消された。イェーイ。
人指し指
人指し指が人刺し指だったらいいのに。おまけに指の先が回転するの。
そしたら車にひかれた猫の復讐も運転手のこめかみに人刺し指を突き立ててブスッと刺して脳みそを指回転でほじり殺すのに。
ああ、そうしたら人指し指を立てたまま背後から人の肩をポンポンと叩いて振り向いたアイツの頬に指がプスッとできないから困るか。本当に人体ってうまくできているものだなぁ。
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