僕を取り囲む私を観察した不定期日記で自分は誰?


魔女裁判

黒い車にひかれた猫をひきずって歩いていたせいか魔女に認定されて水責めになることが決まった。

椅子に黒い猫と僕を縛りつけて夏になると鴨が飛来する大谷地の森の沼に沈められることになった。

沼じゃ死んでも海に流れつくことはないなぁ。なんて思っているうちに猫と僕はすっかり沼の中に沈んでしまった。

死ぬほど苦しかった。こりゃ死ぬな、と思った。目玉が飛び出そうなくらい苦しかった。口の中に沼の苦い水が入ってきた。

で、死んだ。


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