僕を取り囲む私を観察した不定期日記で自分は誰?


しばらく座って考える

部屋のものをすべて捨て、白く白く塗り替える。

しばらく座って考える。

寂しくて白い車にひかれた猫を一匹部屋に置く。

血が流れる。

綺麗だと思う。

しばらく座って考える。

部屋のものをもとに戻していつもの部屋にする。


踊りはしないけれど

森のダンス会場を探す。スプーンおばさんが呼ばれて僕は呼ばれていない。こっそり紛れ込んでいっぱいご馳走を食べよう。見つからないように静かにしないと。

口を縫った糸がズキズキする。夜の道が見えない役立たずの目玉を捨てて耳をそばだてる。どこからも楽しい笑い声は聞こえない。

小さな森を抜け、町に出る。今晩は開かれない日だったんだ。帰りに車にひかれた猫を拾う。もしかしたらこの猫が招待状を運ぶ猫だったのかも。


簡単

ナニナニかもしれないしね。ナニナニかもしれない死ね。ナニナニかも死れない死ね。

彼の口癖。僕に死んでほしいの?

道に出てギャー。これで終わり。簡単。車にひかれた猫流。


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