しばらく座って考える。
寂しくて白い車にひかれた猫を一匹部屋に置く。
血が流れる。
綺麗だと思う。
しばらく座って考える。
部屋のものをもとに戻していつもの部屋にする。
口を縫った糸がズキズキする。夜の道が見えない役立たずの目玉を捨てて耳をそばだてる。どこからも楽しい笑い声は聞こえない。
小さな森を抜け、町に出る。今晩は開かれない日だったんだ。帰りに車にひかれた猫を拾う。もしかしたらこの猫が招待状を運ぶ猫だったのかも。
彼の口癖。僕に死んでほしいの?
道に出てギャー。これで終わり。簡単。車にひかれた猫流。