次の日見てみた。まだいる。弱っているようだ。車は夜になっても深夜になっても次から次へと走っていく。次の日、猫はまだ閉じこめられている。次の日も。あれでは餓死してしまう。僕はおにぎりを買って投げよこす。ああ、猫の手前、車が走るゾーンに落ちてしまった。
猫はよろよろと立ち上がり、狂ったように走る車の道へ出る。おにぎりに近づいていく。
ギャーン!!
猫はふっ飛び、どさりと落ちる。車にひかれた猫を見てまたみんなはげらげら笑った。おにぎりの罠はナイスだと僕の肩を叩く。違う、違うんだ…