僕を取り囲む私を観察した不定期日記で自分は誰?


思い知ったか

どん。ききーっ。

車が猫をひいて停車した。運転手のおやじはのっそり外に出て車にひかれた猫を拾い、前のバンパーに車にひかれた猫の首に釘を刺してぶらさげた。おやじは僕を見てにやりと笑った。僕は足下の雪を掴んで投げつけた。おやじは驚いたようだ。みんながみんな車にひかれた猫を見て喜ぶと思ったら大間違いだぞ。今度は雪の中に石を入れて投げつけた。

おやじは車に乗ってエンジンをかけて僕に向かってきた。バンパーには猫がぶら下がっている。僕を見ている。その猫を見ていると僕は車から逃げるわけにはいかなかった。それにあんな近い距離から走り出した車のスピードなんてたかがしれているしね。

僕は近くの電柱をひっこぬいて槍のように運転席に座るおやじに突き刺した。車はどかーんと爆発して僕は無事車にひかれた猫を助け出した。おっぱいが馬鹿でかい美女が近づいてきて僕にキスをかました…というのは嘘で、僕もひかれて、その時にさっと釘を抜いて車にひかれた猫を取りました。おやじは取られたことに気がつかずにバーカと言って走り去りました。ふっ、バーカはお前だ。取られたことも気づかないなんてな。ふはははは。


前の日へ  インデックスへ戻る  次の日へ

( トップ )