僕を取り囲む私を観察した不定期日記で自分は誰?


スパッとね

右手が痛くて変だったから取り替えることにした。まな板の上に手を置いてミラクルブライドIIをあてた。とても骨は切れそうにない。なんといってもこのギザギザが神経をギリギリ切って痛そうだ。ギロチンでスパンと切れればいいのに。

というわけでギロチンを買いに出かけた。大工用品から日常雑貨まで売っている石黒ホーマへ出かけた。ギロチンってどういうカテゴリに入るか分からないけど、なんだか雑貨という感じがしたからだ。

店内を結構グルグル回ったがどうも見つからなかった。さっきから僕のことを「万引き?」という目で追っていた店員に聞いてみることにした。

「ギロチンってどこにありますか?」

しばらく思い出すように考えていましたが、私をハデな色のおもちゃが並ぶコーナーへ案内しました。ギロチンっておもちゃなのか?私は指さされた箱を見てみた。それは15×10×10くらいの小さな箱だった。こ、これがギロチン?小さすぎないか。それとも水をあげれば大きくなるのだろうか。説明書きでもないかと箱の裏を見るとそこには4コマ漫画が書かれていた。

1コマ目

筋肉ムキムキ男と楽しそうに笑うナンシー。それを目から目と同じ大きさの涙を出して眺めるニキビ顔の男の子。

2コマ目

ニキビ顔の男の子は僕と同じようにこの小さなギロチンの箱を発見。ただし、彼の発見したギロチンは輝いていた。男の子もビックリしている。

3コマ目

男の子はナンシーにまだ小さなギロチンで親指を切断して見せている。これにはナンシーもビックリ!!

4コマ目

ナンシーが「ステキ!!」と言って男の子に抱きつく。男の子は握った拳に親指を立てて僕にウィンクしている。男の子のニキビが1コマ目より4つ減っている。

う~ん。僕も買おうかな。でももう少し大きくないと困るんだよ。売場の店員にもっと大きいのがないか聞いてみたがないということだった。しかたがないので大きなナタを買った。

ふん

僕の手が台所に落ちた。くくく。いきなりナタを買ったと思ったらもう手を切っていますよ。あの4コマなみの速度。影響されたか。手のなくなった腕を眺めた。そうだ。アレをしよう。車にひかれた猫のちぎれた猫の手を僕の腕につけた。

猫グローブ


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