僕を取り囲む私を観察した不定期日記で自分は誰?


ご馳走

夜の街を散歩していた。猫たちのやや興奮した鳴き声が聞こえてきた。何かと思って鳴き声のする方へ行ってみた。そこは居酒屋の裏で猫たちが店の出した残飯を食べていた。うわー、魚とか肉とか僕が食べているよりなんだか豪華。手や足のない猫ばかりだ。ここは車にひかれた猫の健康センターって感じで笑ってしまった。

笑い声に気づいて猫たちがこっちを振り向きじっと僕を見る。

「あ、じゃあ、僕も一つ。」

僕も仲間に入れてもらってエビチリを頂きました。


13167円

中年男がこっちを歩いてきた。カーッとしてペッとタンを吐いた。
僕は中年男の所へ走っていった。デヤーッと言ってガツンと鈍殺した。

中年男のタンは道に落ちていた車にひかれた猫の頬に付着していた。雪をつかんでごしごし拭いて家に持って帰った。あ、あと中年男のポケットの中に落ちていた財布を拾いました。落とし物として警察に届けようと思ったけど、どうせ持ち主は現れないだろうから頂いちゃいました。でも、猫のばばは拾いませんでした(だって臭いもの)。


踊り踊りに歌歌いに笑い笑い

なんか頂いてばっかり。エビチリとか財布とか。おまけに今日飲みに連れて行ってもらえるんだー。完全おごり。えへ。なんだなんだ。いいことばっかり。イェーイ。

でも、そういう時って心の奥の奥にある闇の中で誰かが笑っている。

「□□□、ゴキゲンジャナイカ? シアワセノ アトニハ カナラズ フコウ ダゼ」

一度その笑い声が聞こえてしまうとずっとその笑い声が聞こえる。大声で叫ぶとその間だけは忘れることができるけどすぐに笑い声が聞こえだす。誰だよ、一体。僕は幸せでいたいのに。

「コウフクノ アイダニ ネコ イタイイタイ ト シンデイク シンデイク」

足下に車にひかれた猫がいた。その表情はひきつったまま凍っている。イタイイタイという顔で凍っている。そういうものなんだよ。僕が幸福の間に不幸な猫がいて、幸福な猫もいる。いちいちそんなこと考えていては幸せになれないよ。だから笑っているなよ。馬鹿みたい。


100枚原稿で徹夜?

日の出が徐々にはやくなっていく。まだ太陽が出ていないけれど見えない太陽の光で街がだんだん闇から水色になっていく。その色の変化がはっきり分かる。

僕は目をつむって両手で顔を覆う。指の隙間から射し込む太陽の光がまぶたを赤くする。目をつむった光景は赤。その赤も明るく変わっていく。

イテ。後頭部に跳ね飛ばされた車にひかれた猫がぶつかった。


一人遊び

痛いなぁと後頭部をさする。あ、たんこぶだ。膨らんでいる。さすった手を見る。

ヒーーーッ。血!!

なんてね。車にひかれた猫の血だと知っていて自分が出血しているとビックリする。一人ボケ。そしてそれに笑う。自分で驚かせてその一人ボケに笑う。もう病みつき。


さらにもう一つの一人遊び

と言えばオナニーしかないと思うのですがいかがお過ごしでしょうか。

よく、オナニー後に虚しい気持ちになると言うけれど、あれってオナニーに罪悪感があるかららしいですよ。だって、僕、全然虚しくならないもの。先生がそう言っていた。僕は3才の時からオナニーと知らずにいじってきたからかもしれないけど。

子供の頃オナニーが見つかってよく母から「そんなことするとちんちん曲がるから止めなさい」と言われました。ああ、確かに固くなるからこれでポキリと曲がるのかな、とか思っていました。うふ。可愛い。でも、昔から人の言うことをまったく聞かない子だったので「はーい」と言って毎日寝る前の楽しみにしていました。一日2回していました。昼間にもね。

ま、僕の幼い頃の思い出はいいとして、猫だよ、猫。猫って発情期があるから「セックスしてー」とか「やりてー」とか言わないんだけど、オナニー教えたらどうなるんだろうと興味を持ちました。それでお腹をなでなでしつつ、徐々に下半身へと接近し、おら、あと少しでペニース!!ORクリトリース!!という所までいきました。そうするとパッと起きあがって僕をじっと見るのです。なんだよー。

じゃあ、ということで車にひかれた猫にしました。手足ないし、いつも動かないからちょうどイイや。なんだよ。全然勃起とかしないじゃん。あ、折れちゃった。曲がったよ、お母さん!!


ホワイトデー

ちょうど12年前の今日、宇都宮の病院で職員のリンチによって患者2人が殺されたことがばれた日。ホワイトデー。白い日。白い壁。白い服。白い世界。なんだか怖い白い色。だから僕だけでも車にひかれた猫の血で赤くなっていよう。
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