笑い声に気づいて猫たちがこっちを振り向きじっと僕を見る。
「あ、じゃあ、僕も一つ。」
僕も仲間に入れてもらってエビチリを頂きました。
中年男のタンは道に落ちていた車にひかれた猫の頬に付着していた。雪をつかんでごしごし拭いて家に持って帰った。あ、あと中年男のポケットの中に落ちていた財布を拾いました。落とし物として警察に届けようと思ったけど、どうせ持ち主は現れないだろうから頂いちゃいました。でも、猫のばばは拾いませんでした(だって臭いもの)。
でも、そういう時って心の奥の奥にある闇の中で誰かが笑っている。
「□□□、ゴキゲンジャナイカ? シアワセノ アトニハ カナラズ フコウ ダゼ」
一度その笑い声が聞こえてしまうとずっとその笑い声が聞こえる。大声で叫ぶとその間だけは忘れることができるけどすぐに笑い声が聞こえだす。誰だよ、一体。僕は幸せでいたいのに。
「コウフクノ アイダニ ネコ イタイイタイ ト シンデイク シンデイク」
足下に車にひかれた猫がいた。その表情はひきつったまま凍っている。イタイイタイという顔で凍っている。そういうものなんだよ。僕が幸福の間に不幸な猫がいて、幸福な猫もいる。いちいちそんなこと考えていては幸せになれないよ。だから笑っているなよ。馬鹿みたい。
僕は目をつむって両手で顔を覆う。指の隙間から射し込む太陽の光がまぶたを赤くする。目をつむった光景は赤。その赤も明るく変わっていく。
イテ。後頭部に跳ね飛ばされた車にひかれた猫がぶつかった。
ヒーーーッ。血!!
なんてね。車にひかれた猫の血だと知っていて自分が出血しているとビックリする。一人ボケ。そしてそれに笑う。自分で驚かせてその一人ボケに笑う。もう病みつき。
よく、オナニー後に虚しい気持ちになると言うけれど、あれってオナニーに罪悪感があるかららしいですよ。だって、僕、全然虚しくならないもの。先生がそう言っていた。僕は3才の時からオナニーと知らずにいじってきたからかもしれないけど。
子供の頃オナニーが見つかってよく母から「そんなことするとちんちん曲がるから止めなさい」と言われました。ああ、確かに固くなるからこれでポキリと曲がるのかな、とか思っていました。うふ。可愛い。でも、昔から人の言うことをまったく聞かない子だったので「はーい」と言って毎日寝る前の楽しみにしていました。一日2回していました。昼間にもね。
ま、僕の幼い頃の思い出はいいとして、猫だよ、猫。猫って発情期があるから「セックスしてー」とか「やりてー」とか言わないんだけど、オナニー教えたらどうなるんだろうと興味を持ちました。それでお腹をなでなでしつつ、徐々に下半身へと接近し、おら、あと少しでペニース!!ORクリトリース!!という所までいきました。そうするとパッと起きあがって僕をじっと見るのです。なんだよー。
じゃあ、ということで車にひかれた猫にしました。手足ないし、いつも動かないからちょうどイイや。なんだよ。全然勃起とかしないじゃん。あ、折れちゃった。曲がったよ、お母さん!!