僕を取り囲む私を観察した不定期日記で自分は誰?


1日30品目

圧力鍋を買ったので今月お金がありません。節約路線で行かなければならないので最近見つけた居酒屋の横に行きました。そこには居酒屋が残りを捨てているのです。車にひかれた猫もたくさんいる所です。どんな車にひかれた猫たちがいるかな、と楽しみに行きました。

誰もいませんでした。一人でポリバケツの蓋を開けて食べるのって寂しいや。ここで食べないで家に持って帰ってみんなで食べよっと。

そんなわけでシューマイとか焼き魚とかアスパラのベーコン巻きとかをビニールに入れて持って帰りました。たくさんの食事。なんだかパーティをしているみたいだ。いつも何も食べない車にひかれた猫の首や腕も並べてわいわい言って楽しく食べました。


みんなと僕

最近気がついたこと。

みんなの家には新聞の勧誘が来ているのに僕の所には来ない。

同じ床屋に何度も行くとみんなより料金が高くなる。

みんな僕に殺されたがっている。

みんな車にひかれた猫を拾わない。

とか。いろいろ。


僕の部屋に下へ続く階段があった。いままでなかったのに。僕は階段を下りた。石の階段。石の壁。暗い。臭い。糞と血と内臓の臭いがする。無限に広い部屋に出た。部屋が広すぎて壁が見えない。そこにはうねる車にひかれた猫の糞と血と内臓たちの世界。腐敗ガスを発して部屋の中をゆっくりと流れている。この中に入れば僕は車にひかれた猫の糞と血と内臓に飲み込まれて死ぬことができるだろう。一歩踏み出せばいい。一歩。右でも左でもいい。上から猫の声が聞こえるから僕は引き返した。いいわけだ。僕は逃げた。
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