ということで車にひかれた猫です。電話したら人間が出てきて驚きました。いきなり声を聞いてしまったので慌てて何を話たらいいか分からなくなりました。ちらと車にひかれた猫を見たら
「はじめまして」
という紙を出していたのでそれを読みました。次々に車にひかれた猫が大慌てで書いた紙を読んで電話の相手とコミュニケーションを取りました。車にひかれた猫の書く紙が遅いので電話相手と IRC のようにタイムラグができて何だか変な会話になってしまいました。
え、何を言っているか分からないって?そりゃ、言っている僕も何が何だか分からないもの。だから安心してください。イェーイ。
ネジとバネとプラスティック。肉と骨と内臓。手がじんじんと痛い。何でも壊してしまえば静かになる。
ポンとこの世界から消えてみて世界を見てみた。僕の死体を焼いて土に捨てて終わり。そして何も変わらず世界はキチキチ動いている。ポンと生まれて世界に入ってみた。キチキチ動く世界はやっぱり変わらない。何人くらい死んだら世界の動きは変わるんだろう。