ああ、誰かが「…もそう思うよ…」って言った気がしたんです。
でも耳をすませば誰かが何かを言っている感じがする。
受信感度をよくするために外に出て高い所に登ることにしました。
あ。車にひかれた猫だ。ハッキリ聞こえる。あんなに遠くにいるのに。よーし、あそこにいる人を殺すぞーっ。
店の前でミシンの即売をしていました。
「僕の耳を縫って」
ニンゲンは不親切だから立っているだけで縫ってくれません。ヒトに頼んだ僕が馬鹿でした。みんなが僕をじろじろ見ています。恥ずかしくなって走って逃げました。手を鳥のように振れば速くなるかも、と思ったので実践してみました(それほど速くはなりませんでした)。
猫の耳はぺらぺらなのでひっくり返したり丸めたり伸ばしたりできます。いや、伸ばしてはいけません。ちぎれますから。